若手技術者クロストーク座談会 ~Young engineers roundtable discussion~ Cross talk

Battery work 機械・電気系出身技術者に聞く“電池の仕事”

鉛蓄電池を主力に、電池業界を牽引する古河電池。古河電池で活躍している社員の多くが、電池に関する知見がないところからキャリアをスタートさせています。今回は機械・電気系出身の5人の社員に、電池の魅力や仕事のやりがいについて語ってもらいました。

Member

  • K.Sさん

    産業機器技術部
    電池技術グループ所属

    K.S 2022年入社

    入社後、産業用電池の歩留り改善や、超長寿命タイプ蓄電池の開発に従事。現在は、電気量削減に向けた工程改善とお客様との技術折衝を担当。

  • S.Mさん

    電源製造部
    第二技術グループ所属

    S.M 2020年入社

    入社後、電源装置の技術知識習得や多種多様な部品の検討に従事。2021年からは、実際の現場で電源装置の使用環境やお客様からのご依頼・ご要望の対応を担当。

  • T.Cさん

    ものづくり改革統括部
    今市ものづくり改革部所属

    T.C 2021年入社

    入社後、試験用治具の製作から試作品の評価試験、さらにライン製作に関わり、一連の流れを経験。現在は、製造ラインの不良率低減対策や設備改善後の試作品評価に従事。

  • M.Mさん

    電源製造部
    設計グループ所属

    M.M 2018年入社

    入社後、設計業務に従事し、仕様書の作成や原価算出等の製造するための設計書類を作成。現在は、横浜本社に異動し、営業部門と製造部門の連携強化に注力。

  • A.Kさん

    自動車生産統括部
    技術部所属

    A.K 2016年入社

    入社後、新車・補修向けのアイドリングストップ車用やEN規格電池の設計や品質改善業務に従事。現在は、担当領域をグローバルに広げ、ベトナムの技術支援業務を担当。

Session 01

現在の仕事とやりがい

FURUKAWA BATTERY CROSS TALK

現在、どんなお仕事をしていますか? どんなときにやりがいを感じますか?

A.Kさん

私は入社当初、国内で製造されている自動車のバッテリーを設計・開発していたので、実際に自分が設計したバッテリーを載せた車が走っているところを見たときが嬉しかったですね。自動車が好きなので。現在は、海外のバッテリーメーカーに対して、設計の技術支援をしております。担当領域がグローバルに広がり、やりがいを感じています。

T.Cさん

私はウルトラバッテリー(キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池)の生産ラインにかかわっています。ラインの改善が主な仕事で、歩留まりの改善などの対策や原価低減を行っています。

対策のための調査では苦労することもありましたが、問題点の原因を突き止め、解決できたときは達成感がありました。

S.Mさん

私は電源装置に入っている制御基盤の改盤や、基盤の生産工場の移管業務などにかかわっています。何か問題があったときには、原因を突き止めるための調査を行うこともあります。

K.Sさん

製造ラインでの電気量削減に向けて、工程を改善する仕事をしています。産業機器技術部だと、実際にお客さまの設備で使用されているシーンを見ることは少ないのですが、開発にかかわった電池が、多くのお客さまにご利用いただいていると聞いたときに、やりがいを感じました。

T.Cさん

お客さまに使っていただいていることを聞くと、やはり嬉しいですよね。

M.Mさん

私はほかの参加者とは少し違い、お客さまや工場と連携しながら、非常電源装置の概要設計や原価算出をする仕事をしています。お客さまと直接やりとりをする仕事では、難しい注文をいただくこともある反面、「この設計、使いやすいね!」など直接お褒めいただける機会もあり、それが現場に近い仕事の良さだと思います。

S.Mさん

私もそう思います。現場では今後の改善点など、有用なご意見をいただくこともあります。製品やサービスを改良し、お客さまに喜んでもらえると、とてもやりがいを感じます。

Session 02

学生時代に学んだこと、仕事との関連

FURUKAWA BATTERY CROSS TALK

学生時代に学んだことは、仕事にどのように活きていますか?

S.Mさん

私は半導体の研究室に所属していて、グラフェン*1を使ったガスセンサーの開発をしていました。わからないことはとにかく調べたり検証したりしながら身につけたのですが、その経験が入社後もすごく役に立っています。

  1. *1:グラフェン 炭素原子が網目のように六角形に結びついてシート状になっているもの。小さい分子をからめ捕るには、さらに小さい網状でできたグラフェンが有効であるため、二酸化窒素を測定するガスセンサーなどに利用される。
M.Mさん

私は新潟県中越地震で停電を経験し、そこから電池に興味を持ちました。働きながら電気電子工学科の夜間学部に通って、電気だけではなく、幅広い知識を学びながら、今の仕事につながる基礎的な知識を身につけていきました。

K.Sさん

大学ではリチウムイオン電池の電極に関する研究をしていました。私は元々電気系の学科だったので、化学についてはあまり学ぶ機会がなかったんです。ただ、電極の研究をする中で電池の仕組みや構成要素などを学んでいたので、入社後に役に立ちました。

T.Cさん

私は機械・電気系の学校に通っていました。大学ではないので卒業研究はなかったのですが、学外の会社や施設の方から要望を聞いて、1年単位で計画を立てて設備を製作するという課題に取り組んでいました。一般的な企業では大体そうですが、古河電池でも年度ごとにテーマを設定して進めていくので、「要望を聞き、計画を立て、実行する」経験が今でも活きています。

A.Kさん

大学ではディーゼルエンジンの研究をしていました。車の中でバッテリーがどう使われているかを理解できたのが大きかったですね。また、入社して意匠(製品デザイン)を特許庁に出願する業務があったのですが、大学時代に図面を書いた経験が役に立ちました。

Session 03

古河電池の魅力

FURUKAWA BATTERY CROSS TALK

鉛蓄電池とはなじみがない専攻の方が多いようですが、古河電池に入社した決め手は何でしたか?

K.Sさん

私はリチウムイオン電池を研究していたので、大学で学んできたことを仕事で活かしたいという思いがありました。電池関連の企業を探しているときに、古河電池の社員に大学の卒業生がいると聞き、古河電池に興味を持ちました。古河電池は鉛蓄電池がメインですが、リチウムイオン電池も鉛蓄電池も基本的なメカニズムは同じなので、そこはあまり気になりませんでしたね。

T.Cさん

私は大学の先輩に紹介されて知りました。目に見えないところで人々の暮らしを支えている製品を作っている会社だという点に興味を持ちました。ホームセンターなどで古河電池のロゴを見かけると、ちょっと嬉しくなりますね。

M.Mさん

変電所や官公庁にも、古河電池の非常電源装置が入っていますよね。私もT.Cさんと同じで、かげながら多くの人を支えるような仕事に「すごくかっこいいな」と魅力を感じました。最終的には、就活やインターンのときに接してくれた社員の方がすごく優しくしてくださり、「この会社なら安心して働くことができる」と思ったのが入社の決め手になりました。

S.Mさん

私は王道ですが、はやぶさ2の電池を開発した会社だと知って「技術力がある会社なんだな」と思ったのが、古河電池に興味を持ったきっかけです。電池については未経験の分野でしたが、「電池の研究をしていない人でも活躍できる」という話を人事の方がされていたので、挑戦してみたいと思ってエントリーしました。

A.Kさん

私もM.Mさんと同じく、地震災害の経験から、古河電池がマグボックスなどの非常用電池や、宇宙開発用電池などを開発しているのを知って興味を持ちました。就活座談会のときに社員の方が「バッテリーは意外と奥深い」とおっしゃっていて、奥深いってどんな感じなのかなと思って尋ねたら「やればわかる」と。その言葉は、いまだに強く印象に残っていますね。誰だったのかは思い出せないんですけど……(笑)

一同

(笑)

Session 04

古河電池の雰囲気

FURUKAWA BATTERY CROSS TALK

古河電池はどういった雰囲気ですか? 入社前のイメージと比べギャップはありましたか?

K.Sさん

入社前とのギャップといえば、鉛蓄電池って、試作をして駄目だった場合はその原因を探るために電池をバサッと切って解体するんですよ。電動のこぎりで! 大きい電池だと60㎏を超えたりするので、すごい力が必要で。入社する前は、研究や試作の段階は大学の研究室みたいなイメージだったので、「力仕事もあるんだ」と少し驚きました。

A.Kさん

社内の雰囲気もギャップはありましたね。学生の頃は、ドラマや映画の印象から、会社って縦社会なんだろうなという漠然としたイメージがあったんです。ところが古河電池に入ってみると、和気あいあいとした雰囲気で皆さん仕事をされていたので、すごく驚きました。

T.Cさん

私も同じ感想です。入社1年目の社員は若葉マークを制服につけるので、それを見た先輩たちがすごく気にかけてくれたのはありがたかったですね。今でも、業務上の調査も親身に協力していただいたり、ご飯を一緒に食べに行ったり、とても良くしていただいています。コミュニケーションは取りやすい環境だと思います。

A.Kさん

現場の方が多いところだと、新人を見かけたら「おう、新人!」って来てくれる先輩が多いかもしれないね。

K.Sさん

栃木県の今市事業所なんかは結構そんな雰囲気がありますね。

M.Mさん

私も最初は工場に配属され、緊張していたのですが、わからないことがあったときに、おそるおそる先輩に声をかけたところすごく気さくに答えていただけて、とても安心しました。「図面で見ていたらわからなくなっちゃうんだよね」と言って、モノを見ながら説明してくれる先輩も多かったですね。「まだその段階だもんな」みたいな感じで、楽しそうに教えてくれました。

S.Mさん

私も、すごく質問がしやすい環境でした。配属先に年齢の近い人が多かったのもあるかもしれません。先輩が上司と気さくに話している光景もよく目にしていたので、私も声をかけやすかったですね。

皆さんは、どんな風に仕事を覚えていきましたか?

S.Mさん

私は学生の頃は、電池や電源とはあまり関係がない研究をしていたので、入社してから経験を積んでいきました。

K.Sさん

私も研修で知識を増やしていくというよりは、先輩がしている業務を一緒にさせてもらいながら、わからないことを質問したり指導していただいたりというかたちで覚えていきました。あとは、鉛蓄電池についての新任者用ハンドブックがあるのでそれを活用しながら学んでいきました。

T.Cさん

古河電池には化学を学んだ方もいるし電気の方もいるし、電気の知識がないまま入社したという方もいますよね。ハンドブックに基礎的な部分からしっかり書いてあるので、まったく知識がなくても大丈夫だと思います。

A.Kさん

ハンドブックはかなり役に立つよね。私も助けられました。

Session 05

これからの夢や目指す姿

FURUKAWA BATTERY CROSS TALK

これから、どのように成長していきたいですか?

A.Kさん

ずっと技術職一本だったので、今後は営業職なども広く経験してみたいと思っています。いろいろな職種を経験することで、「点」ではなく「線」で仕事ができるようになり、全体を俯瞰できるようになれば、さらに一歩成長できると思っています。

T.Cさん

まずは今かかわっている設備の生産改善に関する知識を増やしつつ、スキルアップしていきたいと思っています。今後はDXやIoTに関する業務も増えていくと思うので、関連する資格を取得することも考えています。

K.Sさん

私の部署では、基本的に一人ひとりかかわっている電池が異なるのですが、自分が開発した電池が数年経って主流になったりすると、生産量がどんどん上がっていくんですよ。自分が開発した電池が何万個と売れているっていうのはすごく嬉しいし、やりがいを感じるんだろうなあと思います。私はまだ新製品を開発しているわけではないので、入社3年目の今はそこに向けて下地づくりをしているところです。

T.Cさん

新製品に携われるの、楽しみですね!

K.Sさん

わくわくもあり、不安もある、3年目ならではの心持ちですね。

S.Mさん

私も、K.Sさんの野望に近いですが、今までは既存の製品の改善が主だったので、今後は新規事業の開発にも携わっていきたいと考えています。そのために必要な知識を身につけているところではありますね。

M.Mさん

先輩方の知識を後輩たちに橋渡しできるような人材になりたいと思っています。たとえば、さっきお話にあった新任者用ハンドブックは、鉛蓄電池や自動車部門のものはありますが、私の所属する電源部門にはないと思うので、ハンドブックを作りたいなと思いました。

一同

それはいいですね!

M.Mさん

思っていたよりも皆さんに好評なので、完成できるように頑張ります(笑)

Session 06

就活生へのメッセージ

FURUKAWA BATTERY CROSS TALK

古河電池に興味を持っている学生の方に向けて、メッセージをお願いします。

A.Kさん

仕事の面で言えば、ExcelやPowerPointは基本を身につけておくと、就職したあとかなり楽です。ショートカットキーなんかも覚えておくと、効率が断然変わるので。あと、入社時に海外の方と話す機会が多い部署に配属されたというのもあり、しみじみと思っていることですが、英語をもう少し勉強しておけば良かったと思ってます。

T.Cさん

部品や設備を海外から購入することもありますから、英語は使えるといいですよね。

S.Mさん

いろいろな方と話すことが多い仕事なので、楽しく仕事ができる方と、ぜひ一緒に仕事をできると嬉しいです。私は食べることが大好きなので、ご飯とかに一緒に行ったりしたいですね。

M.Mさん

コツコツ真面目に課題に取り組める方や、課題や困難を楽しく乗り越えられる方は、きっと楽しく仕事ができるんじゃないかなと思います。

K.Sさん

うちの部署は平均年齢が20代くらい。同年代の方が多いので、いろいろコミュニケーションを取りながら仕事ができる方は大歓迎です。自分が新人の頃にしてもらってすごくありがたかったので、プライベートで困っていることとかも相談に乗ったりしてあげたいですね。

T.Cさん

電池に関する専門知識がないと不安になるかもしれませんが、そこは全然問題ないです。むしろ他の方が言っているように、人とコミュニケーションを取るのが好きな方や、ワイワイ話をしながら仕事をすることが苦にならない方は、楽しく仕事ができる環境だと思います。それから、学生のうちにできることをたくさんやっておくといいですよね。

K.Sさん

その土地でできることを堪能してほしいですね。

A.Kさん

平日に休めるのは学生の特権だと思うので、ぜひ有効に活用してもらいたいと思います。

S.Mさん

学生時代の経験は必ず仕事でも活きてくると思うので、勉強も遊びもたくさん経験してほしいです。

M.Mさん

後になって「これもしておけばよかった」と後悔がないように、勉強や習いごと、バイトも含めて、興味があることは何でも経験するのがいいと思います。

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古河電池は機械・電気系のプロフェッショナルが在籍する会社です。もちろん当社には「電池そのもの」のプロもおりますが、ひとつの電池が完成するまでには開発・設計、設備技術、製造、品質管理など多くのプロセスがあり、多角的な知識・技術が活かされています。つまり古河電池には、「電池そのもの」の知識・技術だけではなく、さまざまな分野で活躍できる舞台があるのです。

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